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2009.09.04

橋下府知事、小林・太田両社長に感謝状 関西ペイント、大阪府に無償提供

2009年08月24日

大阪府が主催する「木津川ウォール・ペインティング2009」の開催に際し、関西ペイントが塗料を無償提供した件で、橋下徹府知事は7月22日知事応接室にて関西ペイント・小林正受社長と関西ペイント販売・太田正信社長に感謝状を贈呈した。
 

両者の会談の中で橋下徹府知事は、「関西ペイントさんの協力のおかげで、今回のイベントを実現することができました。深く感謝申し上げます。今後、木津川のイベントを若い芸術家の成長の場とし、ここから飛躍する芸術家を育てていきたいと考えています。できることなら今後とも協力をお願いしたいと思います」と感謝の言葉と同イベントに対する意気込みを述べた。
 

一方、小林社長は「塗料は大阪が発祥の地です。こういうイベントであれば、今後ともぜひ協力させて頂きたい。塗料は汚いというイメージがありますが、最近では太陽熱を反射させる遮熱塗料やインフルエンザウイルスを減退する塗料など環境、健康を切り口とした機能化が進んでいます」と塗料の機能性について説明。橋下府知事が強い関心を示す場面があるなど、終始なごやかな会談となった。

出典:ペイント&コーティングジャーナル

2009.04.06

全社合計の使用量を報告 省エネ法改正

2009年04月01日

エネルギー使用の合理化に関する法律(省エネ法)が改正され、指定基準の改正の他、これまでの工場・事業所単位から企業単位に変更される。
省エネ法の改正は平成20年5月で施行日は同22年4月1日を予定。ただし平成21年4月から1年間のエネルギー使用量の計測・記録が必要になる。
今回の改正では、企業全体での管理に変わる。本社、工場、支店、営業所などの年間エネルギー使用量(原油換算値)が合計して1,500kl以上であれば、エネルギー使用量を企業単位で国に届け出て特定事業所の指定を受ける必要がある。
エネルギー使用量は使用した燃料・熱・ガス・電気ごとに全社の使用量を集計し、燃料の発熱量、熱の係数、電気の換算計数を乗じて熱量(GJ)を求めた後、エネルギー量(熱量合計)を出す。これに0.0258(原油換算kl/GJ)を乗じて計算する。
合計が1,500kl以上の場合は平成22年度に経済産業局へ届け出る。

出典:ペイント&コーティングジャーナル

2008.10.31

経産省 遮熱JISを制定・公示 試験法を標準化、客観的評価一歩前進

2008年10月31日

経済産業省産業技術環境局は9月20日付で遮熱塗料に関するJISを制定・公示した。今回のJIS制定は遮熱塗料の反射率の求め方を標準化したもので、性能評価に公的基準が設けられたことを意味する。これにより、ヒートアイランド対策、CO2削減効果に寄与するとして遮熱塗料に対する注目が集まる中、市場では客観的評価に基づいた上での技術開発促進が期待される。

今回のJIS化に至った経緯としては、遮熱塗料の反射率の性能評価に関する試験方法の統一化に向け、日本塗料工業会が平成18年度に原案作成委員会を設置。JIS案のとりまとめを行い、JIS制定の申し出を行った。このJIS案に対し、日本工業標準調査会は今年6月に審議を実施し、日本工業規格「JIS K5602-塗膜の日射反射率の求め方」を制定・公示した。
 

JIS K5602の序文及び適用範囲は、「建築物の屋根・屋上などに施工する塗料の性能を評価するため、分光光度計を用いて塗膜の日射反射率を求める方法を規定」とする内容。
 

日射反射率とは、「規定の波長域において求めた分光反射率から算出するもので、塗膜表面に入射する全天日射に対する塗膜からの反射光束の比率」。対象とする波長範囲において標準白色板の分光反射率を100%とし、これを基準として、顔料の各波長における分光反射率を求め、基準太陽光の分光放射照度の分布を示す重価係数を乗じ、対象とする波長範囲にわたって加重平均し、日射反射率を求める。その他JISでは、試験片の作成方法の統一や測定装置及び条件の統一などについても定めている。
 

試験片の作成方法について、試料を塗装する試験板はJIS K5600-4-1に規定する白黒隠ぺい率試験紙を使用。試料のサンプリングは、JIS K5600-1-2によって行い、塗装は試料の製造業者が仕様書によって指定する方法、または受渡当事者間の協定によって合意した仕様書の方法で塗装する。
乾燥方法については塗装終了後、ガラス板に固定した状態で水平に静置し、養生期間は7日間を標準としている。
 

なお、今回のJISは塗膜に空気層を設け、熱を伝わりにくくする熱遮蔽塗料ではなく、太陽光に含まれる近赤外線領域の光を高いレベルで反射する高反射率塗料が対象。日射反射率が大きいほど遮熱性能が高いと判断する。
 

また同JISはあくまでも試験方法を標準化したもので、具体的数値までは踏み込んでいない。助成金事業を始める上で東京都が定めたグレー色(N6)で日射反射率50%以上が通例的に遮熱塗料の定義とされているが、今後は数値まで踏み込んだ性能評価の確立が求められることとなる。

遮熱塗料市場が急成長している。遮熱塗料がヒートアイランド対策に寄与するとして環境省、東京都、大阪府が助成金事業を実施したのを皮切りに、最近では千代田区や荒川区、墨田区といった市区レベルでも補助事業を行うなど、すそ野の広がりを見せている。更に企業の保有する工場や倉庫などでは、空調費が抑えられたなど実質的なコスト削減、環境負荷低減につながるとして採用が高まっている状況にある。
 

日本塗料工業会によると、平成19年度の大手・中堅メーカー16社を合わせた遮熱塗料の市場規模は出荷量ベースで3,700トン。5年後は総出荷数量推定値7,000~1万トンを予測しており、依然として高い成長軌道にあると見ていることが分かる。
 

その需要拡大の鍵となるのが、具体的効果の検証。事例として東京都足立区の某社の社宅で行った試験では、30℃を超えた日の状況で室内温度差が1.7-2.2℃の差が見られるなど、室温上昇抑制効果が実証された。
 

また今年8月に13日間にわたって行われた(独)建築研究所つくば暴露場内の(財)ベターリビング長屋棟の2室で行った実物件比較では、約7%の電力量削減効果が観測されるなど、戸建て物件でも室内温度低減効果が確認された。
市場拡大に必要なのは信頼性。JISで塗料製品の評価を確立する一方で、実際の施工物件の実証データを積み上げていくことで、遮熱塗料に対する社会的信頼の確保が求められている。

出典:ペイント&コーティングジャーナル

2008.10.20

10月、新JISスタート 塗料166製品が取得の見通し 取得か廃止か、判断分かれる

2008年10月17日

国認定から第三者機関認定へと制度転換を図った新JISマーク表示制度(製品JIS)が3年間の猶予期間を経て、10月から本スタートを切る。
製品JIS制度は個別の製品に対してJISを付与するもので、これまでの工場認定とJIS製品は廃止及び失効する。既存JISを有するメーカーにとっても、実質新たにJISを取得する形となるため、1製品あたり70-80万円の認証コスト負担を強いられることとなった。そのため取得、返上を含めて、製品JISの対応は企業判断の分かれるところとなっている。
 

結果的に9月末で製品JISを得たのは130製品。ただ10月以降も認証業務が続くため、日本塗料検査協会ではトータルで166製品がJISを取得するのではと予測している。
認証の多い規格としては現在のところ、路面表示用塗料(K5665)が18件と最多で、合成樹脂エマルション(K5663)17件、建築仕上塗材12件(JIS A6909)、建築用塗膜防水材(A6021)11件、合成樹脂調合ペイント(K5516)9件、一般用さび止めペイント(K5621)9件、鉛・クロムフリーさび止めペイント(K5674)8件、建物用床塗料(K5970)8件、アルミニウムペイント(K5492)7件、建築用下地調整塗材(A6916)7件と続く。その他、鋼構造物用耐候性塗料(K5659)は既に1社が認証を受けており、今後数社が認証を受ける予定。一般用さび止めペイントの中の水系さび止めペイントについては、JISの要求事項を満たすのが難しいからか現在のところ認証製品は出ていない。また継続規格20規格の内、ボイル油・煮あまに油(K5421)、アミノアルキド樹脂塗料(K5651)の認証申請はなかった。
 

また5年ごとに継続か廃止かの見直しが行われる暫定規格8規格についてはすべて認証申請があった。ただラッカー系シーラー(K5533)、塩化ビニル樹脂エナメル(K5582)、合成樹脂エマルション模様塗料(K5658)については、1社ないし2社のみの申請にとどまった。
今回のJIS改定が市場にもたらす影響について「官公庁物件以外への波及効果は少ない」との声が占める一方で、日塗検の加来伸一管理部部長は「品質管理者責任者を中心にISO同様の品質管理システムを構築することで末端を含めた品質管理が徹底でき、品質管理レベルが向上した。社内各所の品質を見直す契機となった」と評価。品質管理能力を付加価値とした市場展開も今後予想される。
 

概ね大手の総合塗料メーカーの申請件数は多いものの、官公庁物件の依存度によって差異が見られる。まだ認証を控えているJIS規格もあるため、各社、競合他社の出方を注視するなど様子見の状況が続いている。
また9月末製造分については、10月以降も旧JIS品をJIS品として販売することが可能となったため、しばらくは緩やかな移行が続くと見られる。

2008.10.10

木材保護塗料、JASS規定で標準化 各社、適合品表示の対応急ぐ

2008年10月07日

日本建築学会「建築工事標準仕様書・同解説(JASS)2006年版」に木材保護塗料塗り(WP)が新設された件で、一部を除いて様子見を続けてきたメーカー各社がここにきて適合品表示として対応する動きに傾いている。
事の発端は木材保護塗料塗り(WP)規格がJASS18塗装工事5節10項に新設されたこと。適用範囲は建築物外部の木質系素地に対する半透明仕上げを目的とした塗装に適用するとし、塗装種別は耐候性に応じてA種(下塗り1回、上塗り2回)、B種(下塗り1回、上塗り1回)が設けられた。中でも木材保護塗料製品を定義づけした点に関心が集まった。
 

日本建築学会材料規格JASS18 M-307では、木材保護塗料を「防腐、防カビ、防虫効果を有する薬剤を特徴とする既調合の半透明塗料」とし、品質規定・試験方法についても明記。主なところで1)乾燥時間16時間以内2)促進耐候性試験480時間の照射でふくれ・割れ・はがれがなく、色の変化の程度が色見本と比べて大きくないもの3)試験方法はサンプリングから試験方法、判定に至るまでJIS K 5600に準拠―などと定めている。
 

更にこれに呼応する形で、日本塗料工業会は昨年6月、木材保護塗料をホルムアルデヒド自主管理商品から外すことを決定。JASSで木材保護塗料を屋外用とした点がその根拠。日塗工は外部用塗料をF☆☆☆☆認定の対象外としており、既にF☆☆☆☆表示している製品についても9月30日までに取り下げるよう通達している。現在、メーカー各社が対応に慌しさを見せているのもこのことが背景となっている。
現在、木材保護塗料市場は、各メーカーの販売戦略上の理由から、薬剤の有無、屋外用、屋内外用、F☆☆☆☆の有無を問わず、さまざまなタイプの製品が流通している。今回のJASS規定の策定はこれら製品の標準化を促すもので、メーカーにとっては製品表示の是正の他、結果的に販売戦略の立て直しが迫られる可能性もある。
 

とはいえ今回の性能定義は自主管理に任せられ、薬剤の成分、含有量、効能などあいまいな点が残されているのも事実。また「JASSが持つ市場に対する影響力が不明」「屋内でも塗られるケースがある。屋内外用として販売を続けたい」との声も根強い。それでも各社、適合品表示として対応する動きを見せている背景としては、「設計関連からJASSについての問い合わせが増えている」「コンプライアンスの観点からJASSに準拠した対応が必要と判断した」との声に集約される。また国交省の仕様書にJASS規定が盛り込まれるという話も浮上している。

出典:ペイント&コーティングジャーナル

2008.02.28

化学物質評価研究機構とテュフズードが業務提携 REACH登録、一貫サービスを提供

2008年02月27日

財団法人化学物質評価研究機構(CERI)とドイツに本社を置く第三者試験・認証機関会社のテュフズードジャパンは、REACH規制に関して業務提携を結んだと発表した。1月15日に覚書調印式を交わした。これにより、REACH登録に関して、書類作成から試験、輸出手続き、登録までの総合サービスを一貫して対象企業に提供できるとしている。
2007年6月に施行されたREACH規制は今年6月の予備登録を控えている状況にある。そこで化学物質の試験、検査、評価、研究開発を行い、全国4カ所にラボを設置しているCERIは、今後20人程度のエキスパートでREACH登録支援チームを編成。調査・評価業務及びデータギャップを埋めるための必要な試験の実施をサポートしていく計画を進めている。
一方、世界600以上の拠点でコンサルティング、試験、審査、認証ビジネスを展開しているテュフズードについても、ドイツ本社に100人以上のエキスパートを擁する他、日本の窓口には日本語を母国語とする3人のエキスパートを配備し、唯一代理人として登録サポートを行っていく。
今回の両者の業務提携により、欧州におけるREACH対応の状況、各国の化学物質管理に関する取り組み、日本の事業者の取り組み状況、双方の顧客紹介など情報連携を高めるとともに、登録のための一貫サービスの提供が可能になるとしている。

出典:ペイント&コーティングジャーナル

2008.01.15

3月、ホルムアルデヒド暴露防止法を施行 設備設置と環境測定を義務化 厚生労働省

2008年01月11日

厚生労働省は製造作業内でのホルムアルデヒド暴露の防止を目的とした改正労働安全衛生法を3月1日に施行する予定にしている。これまで特定化学物質障害予防規則(特化則)の第3類に該当したホルムアルデヒドを第2類物質に変更し、これに伴い作業主任者の選任、局所排気装置の設置、作業環境測定の実施などが必要となる。
対象となるのは、ホルムアルデヒド、1.3‐ブタジエン、硫酸ジエチル。ホルムアルデヒドは重量の1%以上含有しているものが対象となり、事業者は設備の密閉または局所排気装置もしくはプッシュプル型換気装置の設置が義務付けられる。また作業環境測定の記録及び結果の評価の記録が必要となり、そのデータは30年間の保存が義務付けられる。
塗料ではメラミン硬化タイプの塗料を製造するメーカーが対象になると見られ、換気装置の設置に数十万円、作業環境測定の実施に年間数万円のコスト負担が迫られることになる。
同法が施行される背景としては、平成16年に世界保健機関(WHO)でホルムアルデヒドが発がん性物質として評価されたことが契機にある。厚生労働省でも平成18年度に労働者の健康障害に関るリスク評価を実施し、予防のための暴露防止策が必要との判断を下した。
施行は2008年3月1日を施行日としているが、設備設置に1年間、作業環境の測定はその後半年の猶予期間が設けられるとみられている。

出典:ペイント&コーティングジャーナル

2007.11.14

カチオン、アニオンの複合樹脂開発(原料) 水性塗料開発に寄与 大成ファインケミカル

2007年11月06日

大成ファインケミカル(本社・東京都葛飾区、社長・稲生豊人氏)はカチオンとアニオンの両方の官能基を合わせ持つ新ポリマーイオンコンプレックスエマルジョン「AWKシリーズ」を開発した。水性化が遅れている金属用塗料など幅広い用途での需要拡大に期待している。
今回同社が開発した「AKWシリーズ」は基材への密着性などカチオンエマルジョンの長所を生かしつつ、アニオン系添加剤とのブレンドが可能になったのが最大の特長。これまでカチオンエマルジョンはアニオン系塗料と接触するとゲル化し、またカチオン系添加剤も選択肢が少なく塗料設計上に制約があったなどの難点があった。
しかし同品はカチオン成分を有しながら、アニオンエマルジョン及びアニオン系添加剤との混合が可能になり、耐水性も向上。塗料設計の選択肢が増えることで、今後の水性塗料の開発に寄与するとの期待がある。
同品は金属や亜鉛メッキなどへの密着もよく、防錆剤との相溶性も良好。同社では金属系用途のみならず、窯業系建材、携帯電話、車両、フィルムなど幅広い用途での採用を見込み、3年後に年間1,500トンの供給を目標としている。

出典:ペイント&コーティングジャーナル

2007.11.06

VOC自主基準を策定  トルエン・キシレンなど4物質を対象 建材試験センター

2007年09月03日

「建材からのVOC放散速度基準化研究会」(委員長・村上周三慶応義塾大学教授、事務局・建材試験センター)はトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンの4物質について放散速度基準を策定した。ホルムアルデヒド以外のVOCについても室内濃度測定の要求が強まっているためで、自主基準として来年4月からの運用を目指す。
建築基準法によるシックハウス対策規制以後、新築の公共住宅などでは引渡し前に化学物質の濃度測定を求められることが多くなっている。しかし、各種建材からのVOC放散については試験法JISにより測定はできるものの、測定結果の判断基準がなかった。そのため、建材メーカーや設計・施工者などから判断基準を望む声が多くあった。
そこで建材試験センターを事務局として、学識経験者、メーカー、ユーザーなど業界関係者からなる合同研究会を発足。委員には慶應義塾大学、清水建設、松下電工、日本接着剤工業会、日本塗料検査協会などが名を連ねる。
自主基準はJISを踏まえて策定されており、対象資材はJIS A1902-1から4に基づき建築用ボード類、壁紙、床材、接着剤、塗料、仕上塗材、断熱材など。対象物質はトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンの4種で基準値についてはホルムアルデヒドのF☆☆☆☆相当の値に設定(表参照)した。試験方法はJIS A1901(小形チャンバー法)としている。
村上委員長は「新築現場で、ホルムアルデヒドの基準値は良いが他の物質はどうなのか、といった声をよく聞く。判断基準がなかったため、中間ユーザーのゼネコンや消費者は困っていた。今回とりまとめた自主基準を皆の共通の判断基準にしてもらい、更なるVOC問題の解決に活用してほしい」と述べた。
なお、詳しい試験方法などは建材試験センターのHP(http://www.jtccm.or.jp/)に掲載。

出典:ペイント&コーティングジャーナル

2007.10.29

東京都、自然塗料のF☆☆☆☆違反を指摘 日塗工は自主管理要領厳格化

2007年07月11日

東京都は自然塗料7製品の商品テストを実施し、その内ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆の表示をしている2製品について規定レベルを超える結果が出たと発表した。これを受け、日本塗料工業会(小林正受会長)はホルムアルデヒド自主管理要綱の改定を実施。新たに「天然系塗料」の分類を設けるとともに、自然塗料を保有するメーカーに対してラベル表示の改善など注意喚起を行った。

東京都はかねてより消費者への情報提供を主眼とした商品テストを実施している。今回自然塗料が対象となったきっかけは、「自然塗料が乾燥中に植物性油中の成分が化学変化を起こすことで、もともとは含まれていないホルムアルデヒドを発生する事実について消費者に十分な情報提供がされていない」というのがその理由。外部情報によるものでななく、「自然イコール安全という商品イメージが先行していることを懸念した」(東京都担当者)と都自らの判断で実施したと説明する。

東京都は平成18年11月、ホームセンターで自然塗料7製品を購入。外部の公的検査機関に委託し、デシケーター法による試験法を用い、ホルムアルデヒド放散量の分析を行った。その結果、ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆に相当したのは1商品、F☆☆☆相当が1商品で、残りの5商品はF☆☆相当という結果となった。さらに5製品の内、2商品についてはF☆☆☆☆表示をしており、分析結果と異なっていることが判明。該当の2商品が日本塗料工業会の自主管理登録商品であったため、東京都は日塗工に事実確認を行う事態となった。

これを受け、日塗工が調べたところ試験登録時の塗装仕様書に記載されている塗布量が商品のラベルに表示されている塗布量より少ないことが判明。東京都は商品ラベルに記載されている塗布量に従ってテスト実施したため、塗装仕様書の塗布量より多く塗布した。東京都は「一般的に塗装仕様書は家庭用の商品に添付されるものではなく、消費者に正確で十分な情報が提供されていない」と日塗工に対し、自主管理の適正運用を要望。また併せて自然塗料の塗装中、塗装後の換気に注意する必要があるなど、消費者への情報開示に努めることを要望した。該当製品については、商品テストの実施中に既に登録の廃止、また製品の回収及び表示の改善が図られていたことから、商品名や製造者名は非公表にすると判断。「不当景品類及び不当表示防止法」に基づき、口頭注意にとどめる結果となった。

事態を重く受け止めた日塗工は自然塗料について「天然の素材を使用するといっても、必ずしも安全であるとは限らず、塗装し硬化乾燥するときに化学反応を起こし、シックハウスの原因となるといわれているホルムアルデヒドが微量だが発生するものがある」などを盛り込んだ自然塗料の特徴をホームページで通知。また自主管理要領の改定の実施や商品の表示などに関する改善を各社に要請した。

自主管理要領の改定については、自然塗料及び油性塗料で自主管理登録をしている企業に対し1)「その他」の分類に登録している自然塗料2)油性塗料などは新たに設けた「天然系塗料」の分類に移行する。天然系塗料とは亜麻仁油、ひまわり油、桐油などの天然油脂を配合した塗料とする3)「天然系塗料」と区分された塗料に関しては、各位でデータなどを再確認の上、再度登録が必要と判断された商品に関して、再申請を行う4)再申請に当たっては、申請商品の全数について、第3者機関での分析が必要5)登録廃止を決定した会社は廃止届けを提出。5月31日までに届けがない場合は自動的に廃止手続きをするなどを盛り込んだ通達を行った。また天然系塗料の分類に該当しない「その他」の製品ついては、天然系塗料でないことの証明をする義務がある。当然、天然系塗料を保有するメーカーは対応を迫られている。現時点では、1)告示対象外製品として販売2)再審査を経てF☆☆☆☆の継続3)既存F☆☆☆☆製品の返上と大きく3つの対応に分かれると見られる。

経産省、発火事故を公表 経済産業省は5月28日付で塗料が原因によるとみられる自然発火事故が起こったことを発表した。同省は消費生活品製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告のあった重大事故について公表。原因の特定できない事故として、塗料による下記の事故2件について報告した。

1)事故発生日5月13日山口県:1つは倉庫の一部を焼損する火災が発生。発火元付近には塗料の染み込んだウエス(ぼろ布)が保管されていた。原因を調査中2)事故発生日5月関東地域:作業現場に塗料のふき取りに使ったウエス(ぼろ布)を麻袋に入れて保管していたところ、発火し現場が焼損した。現在原因を調査中としている。まだ原因は調査中ながらも、いずれも塗料の染み込んだウエスの保管によって発火したことが想定されるため、日塗工は経済産業省から当該塗料の発火事故の未然防止に向け再点検するよう要請を受けた。

これを受け日塗工は、会員各社に対し、自然塗料・油性塗料等酸化重合形塗料のうち自然発火の可能性のある塗料には一般消費者向けに、ラベル、カタログ、使用説明書及びホームページなどにおいて、「自然発火に関する注意書き(染み込んだウエスは自然発火の恐れがあります。使用したウエスは、必ず焼却するか、水の入った容器に入れて処理してください)」との旨の表記を目立つように記載し、消費者などに周知徹底を図るようにとの通達を行った。これについては従来からほぼ全メーカーが同様の注意喚起を商品ラベルに表示している。

今回の事故の公表は、東京都の指摘も合わせて、より塗料と消費者の距離が近くなっていることをうかがわせる。安全情報、適切な使用上の注意など、より消費者の立場に立った情報開示の重要性が浮き彫りになった。

出典:ペイント&コーティングジャーナル

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